~前回~ぷちコラム⑪有料老人ホーム等の「紹介センター」の実情と「良い紹介センター」の選び方
昨今、家族の介護を行いながら働いている人や介護に専念するため退職する人が増えています。ですので「仕事と介護の両立」は大きな課題となっています。働き盛りの40代・50代にとっては、今後いつ介護を担うことになるかわからないといった不安を感じている人も増えています。そこで本日は介護離職について考えてみたいと思います。
■介護離職とは
介護離職とは、親などの介護を理由に仕事を辞めて介護に専念することです。この介護離職は年間10万人いるされ、根拠は以下の総務省のデータになります。このような背景には、「介護は家族が行うものという考えが根強いこと」や「要介護者の家族の介護を行っているため職場で不利な扱いを受ける」などといった要因が考えられます。
出所:総務省統計局資料
■介護離職の是非
仕事をやめて介護に専念することは、介護の質をあげることができるので介護される側や介護する側の気持ちの面で良いことと言えるかもしれません。しかし、経済的な面やいつまで続くかわからない介護のことを考えると、厳しい側面も多くあります。
収入がなくなることで、介護保険サービスの利用が困難になるかもしれませんし、社会との接触が少なってきます。親の年金を頼りに生活し、再就職も困難になります。介護する側は介護することが仕事になりますので、よりしっかりやらなければならないという重圧などで要介護者との関係が悪化したりし、介護がいつまで続くかわかならないことによる不安でうつ病になったり、虐待に繋がる恐れもあります。
介護と仕事を両立することは大変ですが、収入を確保するために介護サービスを利用するといった発想が大事だと思います。
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■介護休業制度
会社に在籍しながら介護を続けるためには、「介護休業制度」というものがあります。介護休業は「育児介護休業法」によって保障された労働者の権利であり、事業主は申し出は拒むことはできません。詳細は以下を確認してください。現在、介護に困ってすぐに退職を選ぶ人が多いようですが、介護休業を取得するなど色々な選択を考えること大事だと思います。
対象になる家族 |
配偶者・父母・子・配偶者の父母。同居し、かつ扶養している祖父母・兄弟姉妹・孫 |
対象になる人 |
要介護状態にある家族の介護をする人 |
申し出 |
休業開始及び終了予定を明らかにして事業主に申し出ます。 |
日数 |
対象家族一人につき介護を要する状態に至るごとに93日の範囲内。平成21年の改正により1年に5日までの短期の休暇が取得できるようになりました。 |
休業中の賃金 |
介護休業期間中の賃金の規定はありませんが、雇用保険法により、被保険者期間12ヶ月以上の被保険者に介護休業終了後、原則として休業前賃金の40%が「介護休業給付」として支払われます。 |
■厚生労働省の施策
国の考えとしては、継続的に介護を行うためには、経済的な負担もかかりますし、介護が終了した後の生活を視野に入れて考えても、経済的基盤は重要であるため、介護に直面しても、すぐに退職することなく、仕事と介護を両立するための制度を活用して、仕事を続けながら介護をすることとしてます。
厚労省は介護離職を予防するための「職場環境モデル」を実際の企業で導入するための実証実験を行う企業を募集しています。
→ 介護離職を予防するための「職場環境モデル」導入実証実験参加企業を募集しています!(厚生労働省委託事業)
■高齢者住宅・施設の活用
介護と仕事の両立にあたってまずは介護保険サービスの理解が大事になります。その次は高齢者住宅や施設の理解です。介護離職した方の中には、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、特別養護老人ホームといった手段も考えるが、サービス面であまり良くなく自分で介護した方がよいという結論に至る方もいらっしゃるそうです。しかし高齢者の住まいの形も様々であり、なかなかニーズにあったものを探しきれていないのも現状なのかなと思います。そういった際は、私どものような紹介センターに任せて頂ければニーズにあったサービスの良い施設等をご紹介できるかと思います。介護される方も、息子さん、娘さんに仕事をやめてまで介護をして欲しいと思っている方は、あまりいらっしゃないかと思います。双方の負担が軽くなる選択肢として高齢者住宅・施設の活用も考えて頂ければと思います。
ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)
次回はぷちコラム⑬土地活用と高齢者住宅です。
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<高齢者施設の種類>
介護保険3施設 | 公的な低額施設・住宅 | 民間運営施設 |
①特別養護老人ホーム | ④養護老人ホーム | ⑨グループホーム |
②介護老人保健施設 | ⑤軽費老人ホーム(A型・B型) | ⑩有料老人ホーム |
③介護療養型医療施設 | ⑥都市型軽費老人ホーム | ⑪サービス付き高齢者向け住宅 |
⑦ケアハウス | ⑫東京シニア円滑入居賃貸住宅 | |
⑧シルバーハウジング | ⑬地域優良賃貸住宅 | |
⑭シニア向けマンション(分譲) |
有料老人ホーム入門
■サ高住入門
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・①概要
・②現状の数と将来推移
・③サービスとは?
・④サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違い
・⑤メリット・デメリット
・⑥ご夫婦部屋について
・⑦入居条件
・⑧食事について
・⑨併設施設
・⑩地域と月額料金
・⑪退去要因
・⑫サービス付き高齢者向け住宅と医療行為
・⑬契約関連その①
・⑭契約関連その②
・⑮安否確認
・⑯サ高住と認知症
・⑰サ高住と在宅療養支援診療所
・⑱東京都における独自ルール
・⑲お酒とタバコ
・⑳よくあるクレーム
・(21)サ高住とペット
・(22)サ高住と特養の入所待ち
・(23)サ高住の運営会社の業種について
・(24)(サ高住の特定施設とは)
・(25)実態調査①入居率・入居者像・入居動機
・(26)実態調査② 職員体制及び状況把握・生活相談サービスの内容
・(27)評価サイト・ランクサイト等について
・(28)サ高住と小規模多機能型居宅介護
・(29)サ高住と高円賃・高専賃・高優賃
・(30)実態調査③ 医療関連
・(31)サ高住と定期巡回・随時対応型訪問介護看護
・(32 )入居の準備-必要な手続き・必要なもの-
・(33 )サ高住と訪問介護
・(34)サ高住の探し方
・(35)サ高住は終の棲家になり得るか
・(36)サ高住の増加理由[補助金・税制優遇・土地活用]
・(37)サ高住に入居するまでの流れ
・(38)動画で見るサ高住
・(39)サ高住のよくある質問・相談【厳選32】
・(40)サ高住の費用はいくらくらいか(初期費用・月額費用)
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