←「有料老人ホーム入門⑱(有料老人ホームの入居までの流れ)」前の記事へ
次の記事へ「有料老人ホーム入門(20)(有料老人ホームと相続問題~入居一時金・小規模宅地~)」→
~前回~有料老人ホーム入門⑱(有料老人ホームの入居までの流れ)
有料老人ホームを選ぶ条件として、場所や金額、食事以外にリハビリテーションに重点を置く方も多くいらっしゃいます。例えば、脳梗塞でマヒが残っているのでもう少し自由になるようにしたいですとか、今まで家にこもりがちで足腰が弱っているので歩行のリハをやってもらいたいなど様々です。そうした場合に介護付有料老人ホームなどではどのような対応をしていただけるかを本日はまとめました。
<高齢者の住まいとリハビリ>
■在宅・住宅型有料老人ホーム・サ高住の場合
在宅や住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅でリハビリを行いたいという場合は介護保険のサービスを使ってリハビリを行います。具体的には以下のサービスです。これらのサービスを個々の状況にって選ぶことができます。
・訪問看護 ・訪問リハビリテーション ・通所リハ(デイケア) |
■介護付有料老人ホームの場合
介護付有料老人ホームの場合は、介護サービスが特定施設入居者生活介護という定額料金のサービス利用ですので、上記のような訪問リハやデイケアといったものを介護保険で利用することはできません。ですので、各施設で用意されたリハビリのメニューを受けることになります。リハビリの度合は、施設によって様々です。1週間に2回作業療法士による個別リハをおこなってもらえるところもあれば、毎日の健康体操やレクリエーションでリハビリをおこなっているところもあります。介護付有料老人ホームの場合は、入居してからリハビリを選ぶことができないのであらかじめしっかりとリハビリの内容を確認することが大事です。
<リハビリを指導する人>
介護付有料老人ホームの職員配置に関しては、リハビリの専門家であるPTやOTは必須ではありません。ですのでPT・OTを配置しているホームはとても希です。多くは、看護師などがリハビリの講習を受け「機能訓練指導員」といった名称で従事しているケースが多いです。
■リハビリの専門家
理学療法士 (PT) | 事故や病気で身体の機能が損なわれた人を対象に、機能回復訓練(リハビリテーション)を行います。 |
作業療法士 (OT) | 身体や精神に障害がある人に手芸や工芸、絵画などの作業を通して動作機能訓練と生活への対応力を高める訓練を行います。 |
言語聴覚士 (ST) | 事故や病気で脳機能が障害を生じ嚥下機能が低下した人の機能回復訓練を行います。 |
■その他リハビリを行う専門家
看護師 | 医療、保健、福祉などの場において以下の事柄を行います。 ・医師等が患者を診療する際の補助 ・病気や障害を持つ人々の日常生活における援助 ・疾病の予防や健康の維持増進を目的とした教育 |
柔道整復師 | 柔道整復を行うことができる国家資格、あるいはその国家資格を持つ者です。 |
<介護付有料老人ホームのリハビリ事情>
■介護付有料老人ホームのリハビリの特徴
有料老人ホームなどで行われるリハビリの特徴は、主に「生活リハビリ」がメインになるということです。病院で行うリハビリが「回復」を目標にするのに対して、有料老人ホームでのリハビリは「現状維持」を目標としているところが多いです。
■リハビリに力を入れている施設の特徴
・機能訓練室がある ・様々なトレーニング器具がある ・作業療法士(OT)や理学療法士(PT)が常勤 ・毎日の健康体操や定期的な口腔ケア教室 ・定期的な訪問マッサージ 等 |
■様々なリハビリの方法
お部屋から食堂まで毎日3回向かうことも立派なリハビリになります。他にはヘルパーさんと散歩をしたり、レクリエーションの中で簡単な運動をしたり様々なところでリハビリができます。有料老人ホームでは、できることはなるべく自分でやりADLの低下を防ぐという考え方が一般的です。
その他、ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)
次回は有料老人ホーム入門(20)(有料老人ホームと相続問題~入居一時金・小規模宅地~)です。
~有料老人ホーム入門~
~関連記事~