~前回~介護保険のしくみVol.19(居宅サービス⑩福祉用具貸与)
介護サービスの種類のうち、本日は居宅サービスの中の特定施設入居者生活介護について解説させて頂きます。
関連の記事
●有料老人ホーム入門⑥(特定施設入居者生活介護) ●サービス付き高齢者向け住宅入門(24)(サ高住の特定施設とは) |
<介護サービス一覧>
居宅サービス | 地域密着サービス | 施設サービス |
①訪問介護 | ①定期巡回・随時対応型訪問介護 | ①介護老人福祉施設(特養) |
②訪問入浴介護 | ②夜間対応型訪問介護 | ②介護老人保健施設 |
③訪問看護 | ③認知症対応型通所介護 | ③介護療養型医療施設 |
④訪問リハビリテーション | ④小規模多機能型居宅介護 | 居宅介護支援 |
⑤ 居宅療養管理指導 | ⑤複合型サービス | 住宅の改修 |
⑥通所介護 | ⑥認知症対応型共同生活介護 | 福祉用具の購入 |
⑦通所リバビリテーション | ⑦地域密着型特定施設入居者生活介護 | |
⑧短期入所生活介護 | ⑧地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 | |
⑨短期入所療養介護 | ||
⑩福祉用具貸与 | ||
⑪特定施設入居者生活介護 |
<特定施設入居者生活介護とは>
特定施設入居者生活介護は、利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、指定を受けた有料老人ホームや軽費老人ホームなど※が、食事や入浴などの日常生活上の支援や、機能訓練などを提供するものです。
※特定施設になりえる施設・住宅
●介護付有料老人ホーム介護付有料老人ホーム ●養護老人ホーム ●軽費老人ホーム ●サービス付き高齢者向け住宅 |
<一般型と外部サービス利用型>
特定施設には、ケアプランの作成からサービスの提供まで施設の職員が行う『一般型』と、ケアプラン作成は施設の職員が行い、実際の介護サービスは外部の事業者が担当する『外部サービス利用型』があります。『一般型』の場合は、原則として1日当たりの介護費用が一定になります。(定額利用)これに対し、『外部サービス利用型』は、基本サービス費の他に利用したサービスごとに費用を払う必要があります。
<一般型と外部サービス利用型の違い>
一般型 | 外部サービス利用型 | |
介護費用 | 定額 | 使った分だけ |
ケアプランの作成者 | ホームのスタッフ | |
介護サービスの実施 | ホームのスタッフ | ホームから委託された外部の事業者 |
メリット | ・介護費用が一定で安心 ・24時間体制で安心 | ・個別の要望に合わせた介護が可能 |
デメリット | ・ホーム主動の介護 (個別の要望に応じずらい環境) | ・簡単なことを頼みずらい ・介護費用が高額になる可能性がある |
<人員に関する基準>
コチラを参照→有料老人ホーム入門④(人員体制・職員配置)
<設備に関する基準>
●居室、介護専用居室、一時介護室、浴室、便所、食堂、機能訓練室を設置している必要があります。
●介護専用居室は以下の条件を全て満たす必要があります。
・原則個室(夫婦利用の場合は2人部屋)
・介護(ケア)付きの表示
・プライバシー保護が配慮され、適当な広さを有すること(有料老人ホーム:13㎡以上)
・地階でなく出入口が緊急非難時に問題無い
●車椅子での移動が容易な空間と構造を確保する必要があります。
<運営に関する基準>
介護保険の指定事業者として守るべき義務等についてきめ細かく定められています。
●利用者に応じた特定施設サービス計画が作成されている必要があります。
●利用申込者に対して、運営規程の概要、職員の勤務体制などの重要事項等を事前説明し、同意を得た上でサービス提供を行なう必要があります。
●自ら入浴が困難な利用者については1週間に2回以上入浴又は清拭する必要があります。
●従業員の資質向上に資する為に研修の機会が確保されている必要があります。
●家族及び地域との連携が充分にとれている必要があります。
→ほかにも多数
<自己負担目安>
1単位10円換算しています。(介護保険のしくみVol.7(介護保険の単位と地域単価))
■一般型施設の自己負担目安(1日)
介護度 | 自己負担額 |
要支援1 | 196円 |
要支援2 | 453円 |
要介護1 | 560円 |
要介護2 | 628円 |
要介護3 | 700円 |
要介護4 | 768円 |
要介護5 | 838円 |
■その他加算
加算 | 自己負担額 |
個別機能訓練 | 12円/1日 |
夜間看護体制 | 10円/1日 |
医療機関連携 | 80円/1ヶ月 |
■外部サービス利用型
介護度 | 自己負担額 |
要支援1~2 | 58円/1日 |
要介護1~5 | 86円//1日 |
■外部サービス利用型においての居宅サービス提供の自己負担
サービス | 時間 | 自己負担額 |
訪問看護・身体介護 | 15分未満 | 99円 |
15分以上30分未満 | 198円 | |
30分以上1時間30分未満 | 270円+30分から起算して90円/15分毎 | |
1時間30分以上 | 577円+1時間30分から起算して50円/15分毎 | |
訪問介護・生活援助 | 15分未満 | 50円 |
15分以上1時間未満 | 99円+15分から起算して50円/15分毎 | |
1時間以上1時間15分未満 | 225円 | |
1時間15分以上 | 270円 | |
訪問介護・通院の乗降介護 | 1回 | 90円 |
他の訪問系・通所系 | 90/100 | |
福祉用具貸与 | 通常と同様 |
<まとめ>
特定施設に入居する場合には、介護費以外の生活費は自己負担となります。ですので、費用面でしっかりとした下調べが必要があります。
ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)
次回は介護保険のしくみVol.21(地域密着サービス①定期巡回・随時対応型訪問介護看護)です。
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