~前回~サービス付き高齢者向け住宅入門(23)(サ高住の運営会社の業種について)
今回はサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特定施設について解説しようと思います。
高齢者住宅をお探しの方の中には、
「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)ですが、特定施設なので安心してご利用いただけます。」
とうたっているパンフレットやHPを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、そもそもサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特定施設とはなにか、またその長所や短所についてまとめていきます。
<特定施設とは>
特定施設とは、介護保険サービスの「特定施設入居者生活介護」(要支援の場合は、介護予防特定施設入居者生活介護)の指定を受けた施設のことをいいます。施設内で生活しながら食事・入浴・排泄などに関わる生活・身体介助などの介護サービスを定額料金で受けられるのが特徴です。特定施設の代表的な例としては介護付有料老人ホームが挙げられますが、ほかにも養護老人ホームやケアハウスにも特定施設があります。そして、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)でも増えてきました。
では、通常のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)との違いはなにかというと、介護サービスの利用形態が違います。
通常のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、外部の訪問介護事業所と契約を結び、「訪問介護」などといった介護保険サービスを利用するのに対して、特定施設は、さきほども書いた通り、「特定施設入居者生活介護」という定額の介護保険のサービスを受けることなります。
まとめますと、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特定施設といったものをイメージする際は、介護付有料老人ホームを想定してください。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)と言われて先入観で自由度が高いと思わないようにしましょう。
ちなみに、「介護付き」「ケア付き」という名称は特定施設でないと付すことはできません。
<長所・短所>
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特定施設を長所・短所という形で比較しますが、内容は介護付有料老人ホームの長所・短所と同じです。有料老人ホームの詳細な解説は、今後書いてきますので、しばしお待ちください。
●長所
・介護費用が定額なので安心。
・介護スタッフが常駐している。
・手厚い生活援助が期待できる。
●短所
・介護事業者やスタッフを選べない。
・生活の自由度がなくなる。
<まとめ>
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特定施設というのは、介護付有料老人ホームとして考えましょう。
また、高齢者のお住まい探しの中で、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)か介護付有料老人ホーム(特定施設)というのは、入居するご本人のお体の具合によって判断すべきものですのです。よって、はじめからどちらにすると決めつけずお探しすることが賢明です。
その他ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)
次回はサービス付き高齢者向け住宅入門(25)(実態調査①入居率・入居者像・入居動機)です。
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~今までのサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)についての解説~
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