~前回~サービス付き高齢者向け住宅入門(22)(サ高住と特養の入所待ち)
今回はサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の運営会社の業種について解説しようと思います。
<良いサ高住・有料老人ホームの見分け方>
本題の前にひとつ、私の高齢者住宅や施設の判断基準を紹介します。
高齢者住宅のご相談を受ける際に、
「良いサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や有料老人ホームは、どのように見分けますか?」
とよく聞かれます。そうした際、私は、
「運営している会社の経営者の理念や方針から判断します」とお答えしています。
細かいサービスなどはもちろんチェックしますが、まず大前提として、経営者がどういった理念や方針のもと運営しているかにより、サービスの質や設備の傾向が異なります。
ですので、私は新しく紹介先となったサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や有料老人ホームについては、運営会社のHPを見たり経営者の方に直接お会いして、どういった理念や方針で運営されているのかを把握し、その後、実際に見学して、設備面やサービス面、また施設長さんの人柄などを確認するようにしています。
サ高住にはそれぞれの特徴があり、良い悪いと一概に評価することはできませんが、ご入居予定の方それぞれが有する条件に適合したサ高住が良いサ高住だと言えるでしょう。
その判断のための一助として、運営している会社の業種ごとの傾向を知っておくことは有用であると思います。
<様々な業種の参入>
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、様々な業種が続々と参入しています。
最近ですと、電機大手のパナソニック(日経新聞の2013年2月17日)や鉄道会社の小田急電鉄(日経新聞の2013年5月1日)がサービス付き高齢者向け住宅事業に参入という新聞記事を目にした方も多いかと思います。その他にも、不動産会社、建設会社、医療法人、コンサルティング会社、スーパーなど、バラエティに富んだ多くの業種がそれぞれ持ち味をだした戦略をとって参入しています。
下記のグラフを参照ください。2012年8月のデータなので少し古いですが、業種別のデータです。
介護業者と医療系業者の割合が76.7%と大きいですが、不動産業・建設業等の他の業種からの参入も見られます。また2013年に入ってからも上記のニュースのように続々と他業種からの参入が相次いでいます。
<業種別特徴>
業種別割合のグラフで主な割合を占める介護系、医療系、不動産・建設系について、それぞれのサ高住の特徴を簡単にご紹介します。
一般的な事業主体別の特徴であり、すべての物件に当てはまるわけではないのでご留意ください。
●介護系
当然のことながら、介護サービスが充実しており、介護の質が安定しています。
自立した生活というよりも介護に重点を置いていることが多いため、部屋が18㎡など基準の最低限の広さにしているところが多いです。
●医療系
医療サービスが充実しており、様々な医療行為に対応が可能となる可能性があります。
看取りまで可能となる場合もあります。
医療法人のグループ全体でバックアップ体制が整っていることもあり、安心感は非常に強いです。
●不動産・建設系
建物の細部にこだわり、賃貸住宅らしさが残る作りが多いです。
部屋の作りも広くとっている所が多く、お元気なシニアの方に適した作りが多いです。
<まとめ>
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、運営主体が違うだけで、設備環境やサービスが大きく異なります。
運営主体別の特徴をしっかり理解しておきましょう。
また、特に他業種からの参入については、冒頭であげました経営者の理念や参入の経緯などを確認することで、良し悪しの判断基準になるかと思います。そういった点も念頭に置いて、後悔のない選択をいたしましょう。
その他ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)
次回はサービス付き高齢者向け住宅入門(24)(サ高住の特定施設とは)です。
~今までのサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)についての解説~
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