~前回~サービス付き高齢者向け住宅入門⑲(お酒とタバコ)
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の『よくあるクレーム』について解説させて頂きます。
今回解説させていただく内容は、運営会社の対応に問題がある場合ではなく、ご家族の理解不足によって起こるクレームです。
前提条件:一般的なサ高住で訪問介護を受ける場合。→特定施設ではなく、介護サービスは定期巡回・随時対応型訪問介護看護等ではない。
<実例>
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、居室に緊急通報ボタンがついています。これは言葉通り緊急時に対応するためのものであり、なにか手伝って欲しいという時に使うものではありません。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)はあくまで自宅なので、ヘルパーさんは予め決められたケアプランに沿って居室に伺います。生活相談については、ケアの専門家がいる際には随時可能ですが、介護サービスについてはいつでも24時間受けられるものではありません。そのため、ご利用者がトイレに介助が必要な場合、トイレに行きたい時にヘルパーさんを呼ぶことができるわけではありません。ですので、紙おむつ等で対応せざる得ないケースがあります。紙おむつの交換についても、ケアプランに沿ってヘルパーさんが対応します。
ですので、ご家族が会いに行かれた際に、紙おむつを交換してもらっていない光景を見て、「放置されている」とか、「全然対応してくれない」といった印象を持ち、クレームとなることがあります。訪問介護事業所が併設されている場合は特にヘルパーさんとの距離が近いため、すぐ何でも対応してもらえると誤解が生じます。
しかし、このブログでも何度か繰り返したことですが、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)はあくまで住宅です。実際に受ける訪問介護サービスは、一軒家にお住まいの方と同じです。
ですので、ヘルパーさんが来る時間は決まっていて、たとえ近くにいるとしても適時に呼ぶことはできないのです。そういった点が不安であったり、随時対応してもらいたいという方は、介護付有料老人ホームの方が適切なのではないかと思います。
<まとめ>
運営会社によっては、こうした実情まで説明しないところもあります。
ですので、私共では、ご相談頂き、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の説明をする際には、こうした状況もしっかり説明するようにしています。
ただ、どうしてもまだお元気なうちにサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に入られる際は、介護度が上がった際のイメージがしづらかったり、そうならないと思い込んでいる方が多いのも実情です。
このブログを通して、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とはどういったものかというのは、改めて理解して頂ければと思います。
ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
次回はサービス付き高齢者向け住宅入門㉑(サ高住とペット)です。
~今までのサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)についての解説~
~関連記事~
- 発行: ダイヤモンド社
- 出版社: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/04/22
- 定価: ¥740
- ジャンル: Book
- メディア: 雑誌
- Amazon.co.jpで詳細を見る