厚生労働省の推計によると、認知症の高齢者が300万人を超えたということです。149万人だった2002年から10年間で倍増しており、65歳以上人口に占める割合は約10%になりました。80歳を超えると3人に1人、2人に1人とも言われています。誰もが人ごとではありません。今認知症でなくても、将来のためしっかり理解を深める必要があります。
■対応施設・住宅・病院
■ グループホーム
入居する高齢者が少人数単位であることから、家族的な介護を行うことに特徴がある。認知症の入居者がただ介護されるだけではなく、介護要員と共同生活を送ることにより、認知症の進行を遅らせることを目的としています。ただし、利用者の高齢化により特養化しているグループホームも多数あります。
■ サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
あくまで自宅と同じですので、認知症の場合にどこまで対応して頂けるかまちまちです。例えば共同玄関が4桁の暗証番号の場合ですと、それを覚えられなくなってしまった場合そこでの生活は厳しくなったり、様々なケースが想定されます。
■ 有料老人ホーム
介護付有料ホームであれば、手厚い対応が可能なところもありますが、共同生活をする上で困難な場合(暴力・暴言等)は厳しいこともあります。
■ 精神科病院(ご紹介はできません)
認知症高齢者の“最後の砦”のように受け入れ先となるが精神科病院です。
症状が改善しても退院できない長期入院が問題となっています。国の調査では、精神科病院での治療で症状が治まっても退院できない人が6割いることがわかっています。
■認知症対応の色々
・介護ステーションの近くの部屋にする。
・認知症の方の専用フロアをもうけ、施錠強化
・外出時はGPS装置を貸与
・認知症の行動・心理症状が出ても、薬の処方と献身的な介護により症状が収まるのを待つ。
・外出は付き添い者を必須とする。
■国の方針
厚生労働省は2012年9月にオレンジプランを発表し、初期集中支援や認知症の人への訪問診療を充実させていくとしています。(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002j8dh-att/2r9852000002j8ey.pdf)