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高齢者住宅・施設の解説③介護療養型医療施設(介護療養病床)

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高齢者施設についてというページで各高齢者住宅・施設の解説をしていますが、説明不足の点もありますので、ひとつひとつ詳細を解説したいと思います。

■高齢者施設・住宅
高齢者施設・住宅というと、多くの方が特別養護老人ホームと、有料老人ホームを思い浮かべると思います。しかし実際には、下記の表の通り多くの種類があります。今回はその中でも『介護療養型医療施設』について詳しく解説します。

介護保険3施設公的な低額施設・住宅民間運営施設
特別養護老人ホーム養護老人ホームグループホーム
介護老人保健施設軽費老人ホーム(A型・B型)有料老人ホーム
介護療養型医療施設都市型軽費老人ホームサービス付き高齢者向け住宅
ケアハウス東京シニア円滑入居賃貸住宅
シルバーハウジング地域優良賃貸住宅
シニア向けマンション(分譲)

介護療養型医療施設の解説

■概要
定義介護療養型医療施設とは、療養病床等を有する病院又は診療所であって、当該療養病床等に入院する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて療養上の管理、看護、医学的管理下での介護、日常生活上の世話、昨日訓令、必要な医療を行う施設です。
基本的な性格重医療・要介護高齢者の長期療養施設
事業主体基本的には医療法人(一部社会福祉法人)
施設数(定員)約2,700ヶ所(約12万人)
入居対象者要介護1以上(長期の治療が必要な高齢者の方)
平均在所日数427.2日(厚生労働省調べ平成20年10月)
平均要介護度4.36(厚生労働省調べ平成22年10月)
介護療養型医療施設は、平成30年(2018年)3月末日の廃止が決まっています。その後医療の必要性が高い人は、医療保険型の療養病床や、老健よりも医療面に充実した「新型老健」と呼ばれる新しい介護施設へ移る必要が出てきます。

■設備面
居室の種類従来型多床室(相部屋)・従来型個室・ユニット型準個室・ユニット型個室
ユニット型面積/1人10.65㎡以上
定員原則個室
従来型面積/1人6.4㎡以上
定員4人以下
食堂入院患者×1㎡以上
介護療養型医療施設は、老人保健施設と同様、4人部屋が主流です。個室は、病院によってまちまちではありますが、費用が高額になることがあります。

■サービス面
介護サービス介護保険施設
医師※3人以上(48:1以上)
看護職員・介護職員6:1以上
作業療法士(PT)・理学療法士(OT)PT又はOTが適当数
機能訓練指導員
生活相談員
介護支援専門員常勤1人以上、100:1を標準

■医療面
医療施設なので、ほかの介護保険施設と比べると、医師、看護師の数も多く、医療関係のサービスが充実しています。たん吸引や胃瘻、褥瘡、経管栄養、尿管カテーテル、酸素吸入といった医療措置が必要な方でも問題なく入居可能です。ターミナルケアや看取りの場となることも多くあります。また在宅での生活が困難な認知症の方でも入所が可能です。

■月額目安
医療費負担が大きいため、老健特養と比べると月額利用料が高くなります。

■入居一時金:不要

■介護保険の自己負担目安(1ヶ月)
介護度従来型多床室従来型個室ユニット型準個室・個室
要介護123,580円21,300円23,670円
要介護225,020円22,710円25,080円
要介護326,910円24,600円27,000円
要介護428,500円26,160円28,590円
要介護530,090円27,750円30,180円
※1単位10円換算・1ヶ月30日換算

■月額目安
介護度従来型多床室従来型個室ユニット型準個室・個室
賃料約1万円約3.5万5万円~15万円
食費約4万円~5万円
介護保険料約2万~3万円
合計7万円~9万円9.5万~11.5万円11万~25万円
賃料や食費は病院によって異なる設定を設けています。また上記の他に、理髪代やレクリエーション代、医療費が掛かります。病院によって個室を利用して1ヶ月25万円以上となるところも多くあります。

■負担軽減措置
高額介護サービス費の支給と同様に、年金などの所得に応じて段階的に負担限度額が設けられています。市区町村に申請し、「介護保険負担限度額認定書」の交付を受けると1ヶ月の負担は以下のようになります。
所得制限の区分についての知恵袋⑦高額介護サービス費支給制度とは”の記事を参照ください。
●居住費と食費の負担限度額(1ヶ月)
介護度従来型多床室従来型個室ユニット型準個室ユニット型個室食費
所得区分10円14,700円14,700円24,600円9,000円
所得区分29,600円14,700円14,700円24,600円11,700円
所得区分39,600円39,300円39,300円39,300円19,500円
所得区分49,600円49,200円49,200円59,100円41,400円
※1ヶ月30日換算
上記下線部のみ特別養護老人ホームとの相違点になります。

<申し込み方法等>
介護療養型医療施設の情報については、病院のMSW(退院支援担当者)、市町村の介護保険課、地域包括支援センター等で聞きましょう。入所の申し込みは、病院に直接行って行います。

その他、ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)

次回は養護老人ホームについて解説します。

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