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高齢者施設についてというページで各高齢者住宅・施設の解説をしていますが、説明不足の点もありますので、ひとつひとつ詳細を解説したいと思います。
■高齢者施設・住宅
高齢者施設・住宅というと、多くの方が特別養護老人ホームと、有料老人ホームを思い浮かべると思います。しかし実際には、下記の表の通り多くの種類があります。今回はその中でもご存じない方も多いと思います『都市型軽費老人ホーム』について詳しく解説します。
介護保険3施設 | 公的な低額施設・住宅 | 民間運営施設 |
①特別養護老人ホーム | ④養護老人ホーム | ⑨グループホーム |
②介護老人保健施設 | ⑤軽費老人ホーム(A型・B型) | ⑩有料老人ホーム |
③介護療養型医療施設 | ⑥都市型軽費老人ホーム | ⑪サービス付き高齢者向け住宅 |
⑦ケアハウス | ⑫東京シニア円滑入居賃貸住宅 | |
⑧シルバーハウジング | ⑬地域優良賃貸住宅 | |
⑭シニア向けマンション(分譲) |
都市型軽費老人ホームの解説
■概要
定義 | 都市型軽費老人ホームは、無料又は低額な料金で、身体機能の低下等により自立した日常生活を営むことについて不安があると認められる者であって、家族による援助を受けることが困難なものを入所させ、食事の提供、入浴等の準備、相談及び援助、社会生活上の便宜の供与その他の日常生活上必要な便宜を提供することにより、入所者が安心して、生き生きと明るく生活できるようにすることを目指すものです。 |
背景 | 低所得者や介護度の軽い者の受け皿として軽費老人ホームがあるが、都市部においては、地価等の影響により居住費を含む利用料が高額のため利用しにくいという状況があり、都市部を中心とした地域において、居室面積等の特例を設けて、利用料の低廉化を図り、見守り機能を備えた都市型軽費老人ホームを整備しました。 |
事業主体 | 社会福祉法人 |
整備地域 | 既成市街地等の都市部(下記参照) |
入居対象者 | 60歳以上で身体機能の低下により自立した日常生活を営むことについて不安があると認められる者 |
■既成市街地等の範囲
首都圏 | 東京23区、武蔵野市、三鷹市、横浜市、川崎市、川口市の特定の地域 |
近畿圏 | 大阪市、京都市、守口市、布施市、堺市、神戸市、尼崎市、芦屋市の特定の区域 |
中部圏 | 名古屋市の特定の区域 |
■設備・サービス面
居室の種類 | 個室 |
定員 | 20名以下(5人以上) |
一人当たり面積 | 7.43㎡以上 |
介護サービス | 居宅サービス |
■月額目安
都市型軽費老人ホームに費用については、入居者本人や扶養義務のある家族の世帯収入、課税状況にもとづき決定されます。生活保護受給者が利用できる範囲に設定することが望ましいとされています。
一時金 | 不要 |
月額料金 | 10万円~13万円程度 |
■都市型軽費老人ホームのイメージ
東京都は当初2012年までに240箇所、2400人分の整備としていましたが、2013年7月時点では20箇所、340人と留まっているようです。(参照:東京都福祉保健局)
■申し込み方法等
入所を希望される方は、居住する市町村の老人福祉担当課にご相談することになります。
その他、ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)
次回はケアハウスについて解説します。
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