~前回~介護保険のしくみVol.15(居宅サービス⑥通所介護(デイサービス))
介護サービスの種類のうち、本日は居宅サービスの中の通所リハビリテーション(デイケア)について解説させて頂きます。
<介護サービス一覧>
居宅サービス | 地域密着サービス | 施設サービス |
①訪問介護 | ①定期巡回・随時対応型訪問介護 | ①介護老人福祉施設(特養) |
②訪問入浴介護 | ②夜間対応型訪問介護 | ②介護老人保健施設 |
③訪問看護 | ③認知症対応型通所介護 | ③介護療養型医療施設 |
④訪問リハビリテーション | ④小規模多機能型居宅介護 | 居宅介護支援 |
⑤ 居宅療養管理指導 | ⑤複合型サービス | 住宅の改修 |
⑥通所介護 | ⑥認知症対応型共同生活介護 | 福祉用具の購入 |
⑦通所リバビリテーション | ⑦地域密着型特定施設入居者生活介護 | |
⑧短期入所生活介護 | ⑧地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 | |
⑨短期入所療養介護 | ||
⑩福祉用具貸与 | ||
⑪特定施設入居者生活介護 |
<通所介護リハビリテーションとは>
通所介護リハビリテーションとは、『デイケア』とも呼ばれ、理学療法士などの専門家や医師が配置された施設に通い、主にリハビリテーションを行うサービスです。リハビリテーションの他、食事や入浴などの日常生活に関するケアも受けられます。また、『個別リハビリテーション』といったひとりひとりの状態に合わせたリハビリや、病院や老健から退院後1ヶ月に行う『短期集中リハビリテーション』などのサービスを利用することもできます。医師の指示のもと、必要な機器のもとできめ細やかなリハビリを受けることができます。
<リハビリテーションを行う専門家とサービスの種類>
■理学療法士(PT)
立つ、歩くなど、日常生活に必要な基本動作の回復を図ります。
①寝返りをうつ、立つ、歩くなど、体を動かす訓練をします。
②マッサージや温熱療法を行います。
③利用者の状況にあった住宅改修アドバイスをします。
■作業療法士(OT)
身体の応用的な動作能力や社会適応能力(料理や掃除など)の回復を図ります。
①生活に必要な作業能力の回復させるための工作や手作業を行います。
■言語聴覚士(ST)
言葉によるコミュニケーション能力や摂食・嚥下障害の回復を図ります。
①発声・発語などの訓練を行います。
②飲み込む機能を改善するための訓練を行います。
<自己負担目安>
介護保険の1割の自己負担の目安は以下の通りです。(1単位=10円換算)
参考:介護保険のしくみVol.7(介護保険の単位と地域単価)
通常規模※ | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
病院・診療所・介護老人保健施設 | 1~2時間未満 | 270円 | 300円 | 330円 | 360円 | 390円 |
2~3時間未満 | 284円 | 340円 | 397円 | 453円 | 509円 | |
3~4時間未満 | 386円 | 463円 | 540円 | 617円 | 694円 | |
4~6時間未満 | 502円 | 610円 | 717円 | 824円 | 931円 | |
6~8時間未満 | 671円 | 821円 | 970円 | 1,121円 | 1,271円 |
食費などは、全額自己負担となり、運営会社によって異なります。
●その他加算
加算 | 自己負担 |
入浴介助 | 50円/1日 |
個別リハビリテーション | 80円/1日 |
短期集中リハビリテーション | 120円/1日 (退院又は要介護認定より1ヶ月以内) |
60円/1日 (退院又は要介護認定より1ヶ月超3ヶ月以内) | |
栄養改善 | 150円/1回(月2回まで) |
口腔機能向上 | 150円/1回(月2回まで) |
リハビリテーションマネジメント※ | 230/1ヶ月 |
●重度療養管理加算
自己負担:100/1日
要件:1時間以上2時間未満かつ、要介護4、5、かつ、別に厚生労働大臣が定める状態の者に対する医学的管理下における通所リハビリテーションの実施
<リハビリテーションを受けることができる介護サービス>
■通所介護 通所介護でも、リハビリテーションに力を入れている施設もあります。生活面でのケアを受けながら、個別にリハビリテーションを行えます。最長9時間利用でき、通所リハビリテーションにくらべて利用料金が低額です。 ■通所リハビリテーション 機能訓練に必要な設備、機器が整っていますし、リハビリテーションの専門家、医師も配置されています。短期集中リハビリテーションや個別リハビリテーションなど、きめ細やかなサービスを受けることができます。 ■訪問リハビリテーション 住み慣れた自宅で、日常生活に即した訓練を受けることができるのが特徴です。 ■訪問看護 住環境などに合わせて、訓練を優先的に行うことができます。 ■医療機関への通院リハビリテーション こちらは、医療保険の適用となります。 <選び方のポイント> 主治医に相談して、利用者に必要なリハビリテーションの種類や方法を把握する必要があります。また、利用回数や利用方法を検討し、料金の概算をしてみましょう。 |
<まとめ>
通所リハビリテーションは、施設によって、リハビリテーションの内容や質にばらつきがあります。利用者に必要な機能訓練内容をきちんと把握し、適切なサービス提供してくれる事業者を選ぶようにしましょう。
ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)
次回は介護保険のしくみVol.17(居宅サービス⑧短期入所生活介護(ショートステイ))です。
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