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~前回~介護保険のしくみVol.4(被保険者の保険料について)
本日は、上乗せサービスと横出しサービスについて解説します。
よく介護付有料老人ホーム(特定施設)で定められている人員配置の最低基準の3:1を上回る人員配置を敷いている施設の人件費部分を上乗せサービスと言ったり、有料老人ホームのオプションサービスを横出しサービスと言っている場合もあるようですが、今回は地方自治体が独自のサービスとして定めている上乗せサービスと横出しサービスの解説をさせて頂きます。
<上乗せサービス>
上乗せサービスとは、介護保険の限度額を超えたサービスを市町村が独自に介護保険に給付するものです。これは、市区町村が独自の判断によって、利用できる時間や回数を増やしたものであり、一回当たりの訪問時間の延長などもこれにあたります。また上乗せ対象となるのは、居宅サービス(居宅療養管理指導、痴呆対応型共同生活介護、特定施設入所者生活介護を除く)、福祉用具購入、住宅改修で定められている支給限度基準額などです。
●上乗せサービスの例
・住宅の改造20万円→30万円 ・訪問介護における1回の訪問時間の延長 ・支給限度額の増加(例:高浜市) →軽介護の際に悪化を防ぐために、支給限度を上げている |
<横出しサービス>
横出しサービスとは、介護保険に無いサービスを市町村が第1号被保険者の保険料を財源とし、独自に給付するものです。公的介護保険ではカバーされていませんが、介護には欠かせないサービスが多くあります。
●横出しサービスの例
・独居高齢者の布団乾燥 ・寒冷地の除雪 ・過疎地の移送 ・おむつの支給 ・配食サービス ・送迎バスサービス ・買い物の同行 ・家族向けの介護教室 |
<まとめ>
介護保険の給付対象サービスの質と量を高めたものが上乗せサービスです。また介護保険の給付対象外のサービスが横出しサービスです。それぞれの地方自治体によって異なります。詳細はそれぞれの地方自治体に問い合わせて見てください。
<補足情報>
株式会社エス・エム・エス(本社所在地:東京都港区)が運営する介護に関する悩みを約9万人の介護の専門家に無料で相談できるQ&Aサイト「安心介護」が、全国の地方自治体が独自に提供する介護サービスを検索することができる『横だし・上乗せサービス検索)』を、有料会員(1000円/月)向けの機能として公開したそうです。(http://ansinkaigo.jp/member/tysearch/)
その他、ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)
次回は介護保険のしくみVol.7(介護保険の単位と地域単価)です。
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