~前回~自分史についてVol.47(鉄拳から学ぶ自分史の新しい表現)
自分史とはどのようなものかについてはこちらをご参照ください。→自分史についてVol.1(高齢者と自分史)
本日も前回に引き続き、提携している行政書士であり自分史活用アドバイザーの馬場先生に、体験談を交えた自分史についての記事を書いて頂きました。第48回目は『ライフログと自分史』です。
<ライフログとは>
ライフログという言葉があります。IT(情報技術)の世界で使われることが多いかと思いますが「人間の行い(life)をデジタルデータとして記録(log)に残すこと。」という意味です。
「記録として残す」という行為は様々な歴史書などからわかる通り、太古の昔から人間が続けていることですし、個人レベルでも日記や手帳など身近なものにもその役割があったかと思います。もちろん自分史も今までご紹介してきた様々な活用があるものの「記録として残す」という側面はかなり大きい分野です。
以前から行われてきたこの「記録として残す」という作業はあらかじめ必要だと思う事柄を残す段階で選別し、不要なものを切り捨てることで成り立っていました。記録としての残す紙などのスペースや保管の問題、またその作業を行う人間の効率性からもそのような方法が行われてきた理由かと思います。ただその段階で不要だと思っていた情報やある人にとっては重要な情報などはすでに捨てられてしまっているということで全く活用が出来なくなってしまいます。
そこでデジタル化の革新によってこの問題が解決されようとしています。デジタル化によって媒体の制約が限りなく広がり(1Gの容量で原稿用紙140万枚分)、また情報機器の普及により文字だけでなく画像、写真、音声等の様々なデータを複合的に保存出来る技術も生活レベルに浸透しています。
単にライフログという言葉の意味だけでとらえると上記のような「デジタルデータとして記録すること」にすぎませんが現在使われている考え方としてのライフログはすべての事柄を丸ごとデジタルデータとして記録し、そこから検索機能や並べ替え機能などを使い必要なものを抜き出すというものです。
<ライフログ的な自分史>
そのようなライフログの考え方や特徴を自分史に活用する場合、自分史が「自分にとって重要な事柄だけを書き残す」というところから「自分の何気ない日常の細部を記録しつみ重ねて残す」という方法にシフトすることになります。
このライフログ的な自分史はストーリーを無理に考える必要がない分負担は少ないのですが、コツコツと記録を残していく作業が不可欠となります。ある意味では多くの方々が最も不得意なところでもあります。
ブログやSNSのライフログとしての機能はありますが、情報をインプットするのはすべて自分の意思であり、なにもしなければ情報の蓄積はありません。
ここでライフログ的自分史は行き詰ってしまうかのように思えますが、実はこの辺りの悩みもIT技術が補ってくれます。
今、多くの方が持つスマートフォンには支払いや通勤定期など様々な機能が組み込まれています。常に身に着けることでその行動を判断し自動的に記録するライフログアプリがあるのです。さらに身に着けることを日常化するためにウェアラブル端末といって腕時計のようなリストバンドによって基礎的な情報を拾い上げるツールもあり、まさにライフログが日常化してきそうな予感さえして来ます。
時代の最先端を行くIT企業もライフログという広い意味で「自分史」に注目していることがよくわかります。是非このライフログという言葉に注目して頂けたらと思います。
つるま行政書士事務所
自分史・エンディングノート・遺言・相続
馬場敦先生は町田市鶴間に事務所を構えていて、地域密着、個人密着をモットーに活動されています。法的な遺言書の有効性を高めるために自分史やエンディングノートを活用して、家族に想いを伝えるトータルメモリーサポート事業をおこなっています。主に、自分史・遺言書作成で連携させて頂いております。⇒回顧録チラシ
<自分史の記事一覧>
■Vol.1 高齢者と自分史 ■Vol.2 意外に身近な自分史 ■Vol.3 自分史を書くこと ■Vol.4 8月7日は『自分史の日』~自分史フェスティバル2013~ ■Vol.5 自分史フェスティバル2013を終えて~①展示ブース編~ ■Vol.6 自分史フェスティバル2013を終えて~②ホール公演・セミナー編~ ■Vol.7 自分史の効果・効用 ■Vol.8 自分史活用アドバイザー奮闘記 ■Vol.9 自分史の作り方 ■Vol.10 自分史年表を利用する ■Vol.11 親の自分史・家族史① ■Vol.12 親の自分史・家族史② ■Vol.13 自分史と回想療法 ■Vol.14 自分史とエンディングノート ■Vol.15 自分史活用アドバイザーとは ■Vol.16 自分史活用推進協議会とは ■Vol.17 自分史の歴史 ■Vol.18 自分史活用術 ■Vol.19 自分史の否定的な考え方 ■Vol.20 映画『四十九日のレシピ』からみる自分史 ■Vol.21 なぜ自分史活用アドバイザーになったか ■Vol.22 戦争体験と自分史 ■Vol.23 地域史と自分史 ■Vol.24 自分史の2013年総括 ■Vol.25 自分史のもとになるジブン手帳 ■Vol.26 自分史は実践あるのみ ■Vol.27 自分史関連のサイトの紹介 ■Vol.28 自分史活用アドバイザー認定講座について ■Vol.29 自分史の普及・認知活動 ■Vol.30 自分で書く場合・人に書いてもらう場合 ■Vol.31 コミュニケーションツールとしての自分史活用 ■Vol.32 自分史で本の出版をする ■Vol.33 自分史フェスティバル2014 ■Vol.34 終活における自分史の役割 ■Vol.35 自分史に関連した被害について ■Vol.36 自分史と写真 ■Vol.37 イベント別自分史作成法 ■Vol.38 日本自分史センターについて ■Vol.39 自分史と著作権 ■Vol.40 自分史フェスティバル2014の詳細固まる ■Vol.41 自分史に似た書物 ■Vol.42 回顧録作成サービスについて ■Vol.43 回顧録作成サービスのQ&A ■Vol.44 自分史と相続 ■Vol.45 自分史と遺言書 ■Vol.46 自分史を仕事に活用する方法) |
相続入門
遺言入門
●遺言入門①(なぜ遺言が必要なのか?) ●遺言入門②(遺言が必要な場合の具体例) ●遺言入門③(遺言とはどのようなものか) ●遺言入門④(遺言の種類・方式) ●遺言入門⑤(公正証書遺言の作り方) ●遺言入門⑥(遺言の執行とは) ●遺言入門⑦(遺言と遺留分) ●遺言入門⑧(遺言の撤回・変更について) ●遺言入門⑨(自筆証書遺言の作り方) ●遺言入門⑩(秘密証書遺言の作り方) |
<ニュース・イベント等>
●テレビ番組 ・NHKのEテレ「団塊スタイル」2013年6月14日金放送:意外な効用!自分史づくり http://www.nhk.or.jp/dankai/bangumi/num062/ ●新聞 ・東京新聞2013年6月12日:お父さんの「自分史」贈ろう 父の日 今年は「モノより思い出」を http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013061202000156.html ●自分史年表作成サイト ・Histy http://histy.jp/ ●イベント ・自分史フェスティバル2013(東京・両国の江戸東京博物館 2013年8月7日開催) http://www.jibun-shi-festival.net/ ・自分史フェスティバル2014 http://www.jibun-shi-festival.net/ |
<関連商品・書籍>
- イラスト: 鉄拳
- 出版社: 文響社
- 発売日: 2014/03/18
- 定価: ¥1,065
- ジャンル: Book
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- Amazon.co.jpで詳細を見る
自分史作成キット 和装本 自分の歴史を書いてみよう ([バラエティ])
- 著: 一般社団法人自分史活用推進協議会
- 出版社: 日本法令
- 発売日: 2012/08/10
- 定価: ¥1,995
- ジャンル: Book
- メディア: 単行本
- Amazon.co.jpで詳細を見る
- 著: のみ山ハジメ
- 出版社: 文研ビズ
- 発売日: 2010/05/10
- 定価: ¥525
- ジャンル: Book
- メディア: 単行本
- Amazon.co.jpで詳細を見る
- 著: 前田 義寛 , 他
- 出版社: 創英社/三省堂書店
- 発売日: 2013/03
- 定価: ¥1,575
- ジャンル: Book
- メディア: 単行本
- Amazon.co.jpで詳細を見る
ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)