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~前回~自分史についてVol.33(自分史フェスティバル2014)
自分史とはどのようなものかについてはこちらをご参照ください。→自分史についてVol.1(高齢者と自分史)
本日も前回に引き続き、提携している行政書士であり自分史活用アドバイザーの馬場先生に、体験談を交えた自分史についての記事を書いて頂きました。第34回目は『終活における自分史の役割』です。
<終活における自分史の役割>
■終活講座の中で
昨年末から1月まで約3か月間にわたる5回講座である町田市市民企画講座の「想いを伝える心の終活」という終活に関わる講座を開催しました。本日その講座に参加されたの中の希望者で交流会を開き、講師をした私も一緒にお話をさせて頂きました。
講座後の感想や現在の終活についてお一人ずつお話をお聞きしましたが、皆さんの共通のお話は「エンディングノートを書こうとするがどこからどのように書いたらいいかわからない。」といった内容で、何度もトライしてみるがどうしても書けずまた明日となってしまうとのことでした。中には書き出してみると何か悲しい気持ちになってしまって…という方もいらっしゃいました。この講座に参加している方々は終活に対する意識も高く、さらに交流会までいらしていてもなかなか自分のこれからの意志を示すことは大変なことのようです。家族から「なんで急にエンディングノート?」と言われてしまい、せっかくの意識の高さが逆にご夫婦やご家族の中で浮いてしまうといったようにご家族の理解も得られず、自分だけで書くという孤独な作業になってしまっているというお話もお聞きしました。
そんな中、即効的なアドバイスではないということは重々承知していましたが私が日頃考えているエンディングノートに対する考えをお話しました。
■エンディングノートに関する考え
私は今の状態や財産、希望等を書き出すエンディングノートは必要ではあるけれど不十分なものと感じています。エンディングノートという名前から過去は振り返らず終焉に向けたものであるイメージが強く、何か付け焼刃的なものとして感じてしまいます。自分らしさではなく一般的な綺麗な終わり方にまとめようとするがために、前述した方々のように書けないといった悩みが出てくるのだと思います。遠回りのようですが、人生のエンディングを考えるのであればオープニング、つまり自分誕生から考えるべきであり、その軌跡があって今があり、そしてエンディングに向かうというストーリーになるはずです。今をエンディングに導くためには自分をしっかりと見つめ直す『自分史』が必要なのです。『自分史』は過去の事実ですから何の利害も絡みません。選択するのではなく、自分が選択してきた結果を振り返る作業です。理解を得られるかどうかわかりませんが反対されたり、それを持って人間関係や家族関係が悪くなることは考えにくいです。つまり色々な選択がある中で選んだ結果、目の前人と出会えているわけですから、自分史を振り返るということは家族も含め奇跡的な出会いを確認する作業でもあるわけです。
今まで過ごした人生が当たり前のことではないこと。それを認識することでその人生を大切にしていく気持ちを前提に自分のフィナーレを飾るためのエンディング計画が私の考える終活のアウトラインです。開催した講座の中では自分史の具体的な作り方についてはあまりお話しなかったのですが、こちらのブログにも書きました年表作成サイト『Histy』を紹介したところ皆さん大変興味を持って頂きました。このサイトを見ると『自分史』という名前の固さやイメージはまずは払しょくされたようで自分史作りの肝になる年表も楽しく作れると思って頂けました。『自分史』が終活の中で大きな役割を持つということを再認識できた一日となりました。楽しく人生を振り返ること。そして家族を巻き込みながらエンディングに向かうこと。これからもそんなお手伝いをして行きたいと考えています。
つるま行政書士事務所
自分史・エンディングノート・遺言・相続
馬場敦先生は町田市鶴間に事務所を構えていて、地域密着、個人密着をモットーに活動されています。法的な遺言書の有効性を高めるために自分史やエンディングノートを活用して、家族に想いを伝えるトータルメモリーサポート事業をおこなっています。主に、自分史・遺言書作成で連携させて頂いております。⇒回顧録チラシ
<自分史の記事一覧>
■Vol.1 高齢者と自分史 ■Vol.2 意外に身近な自分史 ■Vol.3 自分史を書くこと ■Vol.4 8月7日は『自分史の日』~自分史フェスティバル2013~ ■Vol.5 自分史フェスティバル2013を終えて~①展示ブース編~ ■Vol.6 自分史フェスティバル2013を終えて~②ホール公演・セミナー編~ ■Vol.7 自分史の効果・効用 ■Vol.8 自分史活用アドバイザー奮闘記 ■Vol.9 自分史の作り方 ■Vol.10 自分史年表を利用する ■Vol.11 親の自分史・家族史① ■Vol.12 親の自分史・家族史② ■Vol.13 自分史と回想療法 ■Vol.14 自分史とエンディングノート ■Vol.15 自分史活用アドバイザーとは ■Vol.16 自分史活用推進協議会とは ■Vol.17 自分史の歴史 ■Vol.18 自分史活用術 ■Vol.19 自分史の否定的な考え方 ■Vol.20 映画『四十九日のレシピ』からみる自分史 ■Vol.21 なぜ自分史活用アドバイザーになったか ■Vol.22 戦争体験と自分史 ■Vol.23 地域史と自分史 ■Vol.24 自分史の2013年総括 ■Vol.25 自分史のもとになるジブン手帳 ■Vol.26 自分史は実践あるのみ ■Vol.27 自分史関連のサイトの紹介 ■Vol.28 自分史活用アドバイザー認定講座について ■Vol.29 自分史の普及・認知活動 ■Vol.30 自分で書く場合・人に書いてもらう場合 ■Vol.31 コミュニケーションツールとしての自分史活用 ■Vol.32 自分史についてVol.32(自分史で本の出版をする) |
<ニュース・イベント等>
●テレビ番組 ・NHKのEテレ「団塊スタイル」2013年6月14日金放送:意外な効用!自分史づくり http://www.nhk.or.jp/dankai/bangumi/num062/ ●新聞 ・東京新聞2013年6月12日:お父さんの「自分史」贈ろう 父の日 今年は「モノより思い出」を http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013061202000156.html ●自分史年表作成サイト ・Histy http://histy.jp/ ●イベント ・自分史フェスティバル2013(東京・両国の江戸東京博物館 2013年8月7日開催) http://www.jibun-shi-festival.net/ ・自分史フェスティバル2014 http://www.jibun-shi-festival.net/ |
<関連商品・書籍>
自分史作成キット 和装本 自分の歴史を書いてみよう ([バラエティ])
- 著: 一般社団法人自分史活用推進協議会
- 出版社: 日本法令
- 発売日: 2012/08/10
- 定価: ¥1,995
- ジャンル: Book
- メディア: 単行本
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- 著: のみ山ハジメ
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- 著: 前田 義寛 , 他
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- 発売日: 2013/03
- 定価: ¥1,575
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ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)