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~前回~自分史についてVol.8(自分史活用アドバイザー奮闘記)
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本日も前回に引き続き提携している行政書士であり自分史活用アドバイザーの馬場先生(士業等との連携サポート)に、体験談を交えた自分史についての記事を書いて頂きました。第9回目は『自分史の作り方』です。
今まで色々とお話させて頂く中で、自分史が多少気軽なものであると感じて頂き、ちょっと書いてみようかなぁとお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は初めて自分史を書いてみようと思った方が楽しく簡単に始められる方法についてご説明したいと思います。
自分史は質問事項があらかじめ記入されていたり、必ず書かなくてはならない事項などはありません。基本的には白紙の紙やノートに自分で自由に書き始めます。
ここでよくやってしまうのが、生まれた日からから始まり幼稚園や小学校の出来事など時系列に思い出されることを一つ一つ書き綴るということです。言ってみれば、生まれた時から今現在までの何十年分の日記を書いてしまうようなものです。時系列を乱すことなくすべて思い出すことができるのであればこのやり方でも問題はないと思いますが、自分史作りは一日で終わる作業ではありません。長い時間をかけて継続できるやり方か?という観点も必要となります。
そこで今回は『カテゴリー別自分史作成法』をご紹介いたします。
<カテゴリー別自分史作成法>
1.カテゴリーとは
この方法は、自分の今までの人生の中で多くの時間を割いたり、お金を使ったりと重要だと思われる分類ごとに、自分との関わり方を記録していくというものです。この分類が「カテゴリー」です。
例えば『仕事史』。これはアルバイトも含め、自分が初めてお給料を頂いた仕事から、就職し異動や転勤など仕事というキーワードで自分がやってきたことを書き出します。アルバイト経験多い方は『アルバイト史』なんて言うのも出来ますね。
自分史という枠の中では膨大な人が登場してきてその方々との出会いや関わりを書くだけでも一苦労ですが、仕事史の中では仕事を軸に知り合った人のことだけを書いていきます。もっと絞るのであれば自分が仕事をするにあたり大きく影響のあった人だけを書けば、あえてすべての人を登場させる必要もなく悩むことも少ないと思います。
カテゴリーは『仕事史』以外にも『学校史』『趣味史』『家族史』『旅行史』『恋愛史』『読書史』など様々なものがあり、人生の中でウエイトが高いカテゴリーはまたさらに分類することが出来ます。ここの分類を細かくした方がより書きやすくなります。つまり「広く浅く」よりも「狭く深く」ということですね。
たとえば、趣味史であればいくつかある趣味ごとに、家族史も夫婦史や両親史、子ども史、さらに子どもごとに自分との関わりを書いていくことも出来るかと思います。ただ細かすぎるとなかなか作業に入れず挫折してしまうこともあるのでほどほどに…
カテゴリー別自分史のメリットは記憶を喚起しやすいことです。カテゴリーにおいても時系列に書いた方がいいとは思いますがあまり意識しなくても自然に時系列を乱すことなく書けると思います。
(時系列に大きくこだわる方のためにさらにとてもいい方法があるのですが、これは次回以降そのツールについて説明させて頂きますね)
2.カテゴリー別自分史のまとめ方
カテゴリー別自分史についてはなんとなく理解して頂けたと思いますので、次にそれをどうやってまとめていくかという具体的な方法についてお話します。
まず一冊のノートを用意してください。出来ればルーズリーフのような調整が出来るものが好ましいと思います。あとは見出し用に使うインデックスシール。とりあえずこれだけでいいです。
先ほどの自分にとって必要なカテゴリーを考えてインデックスシールに記入し、ノートの見開き10ページ分位ごとに貼っていきます。
あとはカテゴリーごとにわかる範囲で時系列に書いていくわけです。
例えば
・昭和46年4月 ××小学校入学 担任○○先生 よく遊んだ友達 A君、B君、C君
こんな具合に思い出せることだけを簡潔に箇条書きにしてみてください。その際行間に少し余裕をもって書くと後から思い出したことを追記しやすいと思います。
ここでのポイントは見開きの左側のみを使って書くということ。右側はさらに思い出したことを追記したり、その時の写真やチケットなどを貼ったり、また左側には客観的事実のみ記載し、右側にその時の想いなど感情的な言葉を書いたりとそれぞれの方の個性が出る部分として活用して頂けたらと思います。
また、このカテゴリー別自分史作成法ではカテゴリーごとに集中的に仕上げる必要もなく、もし仕事史作成中の際、家族のことを書きたいと思ったら家族史インデックスのところに書き込む、といった並行的な作業が可能になります。
時系列を意識しなくても、それぞれが同時代に行われていることであれば芋づる式に思い出が溢れてくることだと思います。
自分が手作りで作る自分史においてはその気持ちをすぐに書きとめることが重要です。誤解を恐れずに言えば文法や誤字脱字などは二の次、三の次であって、自分史を見たときに、その時の想いがすぐに蘇るものであることが一番大切です。変に冷静になって書き直した文章は自分で見ても、他人が見てもつまらないものになりがちです。書くだけの自分史ではなく何度も読み返し、そして気が付いたらまた書き込めるものが、生きている自分史作りであり、またこれからも長く取り組んで行けるものになるのだと思います。
あれこれ悩まず、まずは気軽にどんどん書き込んで行きましょう!
自分史についてVol.10(自分史年表を利用する)
つるま行政書士事務所
自分史・エンディングノート・遺言・相続
馬場敦先生は町田市鶴間に事務所を構えていて、地域密着、個人密着をモットーに活動されています。法的な遺言書の有効性を高めるために自分史やエンディングノートを活用して、家族に想いを伝えるトータルメモリーサポート事業をおこなっています。
主に、自分史・遺言書作成で連携させて頂いております。
<ニュース・イベント等>
●テレビ番組 ・NHKのEテレ「団塊スタイル」2013年6月14日金放送:意外な効用!自分史づくり http://www.nhk.or.jp/dankai/bangumi/num062/ ●新聞 ・東京新聞2013年6月12日:お父さんの「自分史」贈ろう 父の日 今年は「モノより思い出」を http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013061202000156.html ●自分史年表作成サイト ・Histy http://histy.jp/ ●イベント ・自分史フェスティバル2013(東京・両国の江戸東京博物館 2013年8月7日開催) http://www.jibun-shi-festival.net/ |
<関連商品・書籍>
自分史作成キット 和装本 自分の歴史を書いてみよう ([バラエティ])
- 著: 一般社団法人自分史活用推進協議会
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ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)
次回は自分史についてVol.10(自分史年表を利用する)です。