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認知症高齢者の日常生活自立度判定基準
■概要認知症高齢者の日常生活自立度とは、高齢者の認知症の程度を踏まえた日常生活自立度の程度を表すものです。介護保険制度の要介護認定では認定調査や主治医意見書でこの指標が用いられており、要介護認定における、コンピュータによる一次判定や介護認定審査会における審査判定の際の参考として利用されています。ランクは、Ⅰ、Ⅱ、Ⅱa、、Ⅱb、Ⅲ、Ⅲa、Ⅲb、Ⅳ、Mの9段階に分かれています。
■認知症高齢者の日常生活自立度判定基準
ランク |
判 断 基 準 |
見られる症状・行動の例 |
判断にあたっての留意事項 |
提供されるサービスの例 |
---|---|---|---|---|
Ⅰ |
何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にほぼ自立している。 |
- |
在宅生活が基本であり、一人暮らしも可能である。相談、指導等を実施することにより、症状の改善や進行の阻止を図る。 |
具体的なサービスの例としては、家族等への指導を含む訪問指導や健康相談がある。また、本人の友人づくり、生きがいづくり等心身の活動の機会づくりにも留意する。 |
Ⅱ |
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。 |
- |
在宅生活が基本であるが、一人暮らしは困難な場合もあるので、訪問指導を実施したり、日中の在宅サービスを利用することにより、在宅生活の支援と症状の改善及び進行の阻止を図る。 |
具体的なサービスの例としては、訪問指導による療養方法等の指導、訪問リハビリテーション、デイケア等を利用したリハビリテーション、毎日通所型をはじめとしたデイサービスや日常生活支援のためのホームヘルプサービス等がある。 |
Ⅱa |
家庭外で上記Ⅱの状態がみられる。 |
たびたび道に迷うとか、買物や事務、金銭管理等それまでできたことにミスが目立つ等 |
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Ⅱb |
家庭内でも上記Ⅱの状態がみられる。 |
服薬管理ができない、電話の応対や訪問者との対応等一人で留守番ができない等 |
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Ⅲ |
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする。 |
- |
日常生活に支障を来たすような行動や意思疎通の困難さがランクⅡより重度となり、介護が必要となる状態である。「ときどき」とはどのくらいの頻度を指すかについては、症状・行動の種類等により異なるので一概には決められないが、一時も目を離せない状態ではない。在宅生活が基本であるが、一人暮らしは困難であるので、訪問指導や、夜間の利用も含めた在宅サービスを利用しこれらのサービスを組み合わせることによる在宅での対応を図る。 |
具体的なサービスの例としては、訪問指導、訪問看護、訪問リハビリテーション、ホームヘルプサービス、デイケア・デイサービス、症状・行動が出現する時間帯を考慮したナイトケア等を含むショートステイ等の在宅サービスがあり、これらを組み合わせて利用する。 |
Ⅲa |
日中を中心として上記Ⅲの状態が見られる。 |
着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声、奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為等 |
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Ⅲb |
夜間を中心として上記Ⅲの状態が見られる。 |
ランクⅢaに同じ |
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Ⅳ |
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。 |
ランクⅢに同じ |
常に目を離すことができない状態である。症状・行動はランクⅢと同じであるが、頻度の違いにより区分される。 |
家族の介護力等の在宅基盤の強弱により在宅サービスを利用しながら在宅生活を続けるか、または特別養護老人ホーム・老人保健施設等の施設サービスを利用するかを選択する。施設サービスを選択する場合には、施設の特徴を踏まえた選択を行う。 |
M |
著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。 |
せん妄、妄想、興奮、自傷・他害等の精神症状や精神症状に起因する問題行動が継続する状態等 |
ランクⅠ~Ⅳと判定されていた高齢者が、精神病院や認知症専門棟を有する老人保健施設等での治療が必要となったり、重篤な身体疾患が見られ老人病院等での治療が必要となった状態である。 |
専門医療機関を受診するよう勧める必要がある。 |
■判定のフローチャート(出典:九州佐伯市)
■詳しくは
老老発第0119001号
平成18年1月19日
ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)
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