~前回~認知症の基礎知識Vol.29(問題行動の原因と対処法⑬目を離すといなくなる・徘徊)
本日より認知症の問題行動の原因と対処法について解説していきたいと思います。14回目は「物をを盗ってしまう・万引き・窃盗」ついてです。
■接し方で大事な3つのポイント
・訴えを否定したり叱ったりしない ・介護者はいつもおおらかな気持ちでいる ・問題行動を誘発している原因を取り除いてあげる |
問題行動にもそれぞれ原因がありますので、単に叱ったりせずにご本人の気持ちを考えて適切な対処をすると良いでしょう。
■物をを盗ってしまう・万引き・窃盗
症状 |
少し目を離すと外に出かけてお店に置かれた商品を会計をせずに持ってきてしまいます。毎回お店に謝りに行っています。家に閉じ込めるのも可哀想なので困っています。 |
ご本人の気持ち |
お店から商品を盗ってきたと疑われている。絶対にそんなことはしていないのにひどい。 |
原因 |
認知症により他人のものと自分のものの区別がつきづらくなっています。自覚がないので謝罪などはありません。前頭葉からの側頭葉にかけて脳が萎縮する「ピック病」は万引きなどの非社会的な行為を引き起こす原因になります。 |
対処方法 |
■責めない 認知症により自分のものと他人のものの区別がつかないため、悪いことをしたという自覚がありません。いくら責めても反省はしませんし、傷つきます。むやみに責めたりせずに認知症による症状ということを理解しましょう。 ■あわてずに対応 非社会的な行為で家族はとても驚くきます。しかし、病気が原因であることを思い返し、家族がお店に説明や謝罪をして理解をしてもらいましょう。 ■薬などで対応 なかなか症状が落ち着かない場合は、症状を抑えるために安定剤を使用したり、不眠があるようであれば睡眠導入剤を使用するなどがあります。 ■生活リズムや環境を整えてあげる ピック病の患者さんに有効なのは、生活リズムや環境を整えてあげることです。護者が目の届く範囲で、普通に生活をさせてあげる事が重要です。介護の負担が大きくなるようなのであれば、介護保険を申請し、デイサービスやデイケア、ヘルパーの導入などを利用しましょう |
ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)
次回は認知症の基礎知識Vol.31(問題行動の原因と対処法⑮排泄の失敗・粗相をする)です。
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