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~前回~認知症の基礎知識Vol.5(若年性認知症の特徴)
<治療可能な認知症>
以前に解説したアルツハイマー病やレビー小体病は根治治療というものがありませんが、他の認知症の原因となる病気には治療可能なものもあります。そうした場合、原因となる病気を治療することで認知症の症状も良くなります。
治療可能な病気は、認知症全体の1割ほどを占めると言われています。ただし、それらの病気であっても、進行すると治療が難しくなったり、脳の機能低下が進んで回復できないこともありますので、いずれも早期発見、早期治療が大事になります。
<認知症の原因となる治療可能な病気一覧>
病気 |
原因 |
治療法 |
慢性硬膜下血腫 |
頭を打った時に、頭蓋骨の硬膜の内側に出血し、これがたまったて血腫ができ脳を圧迫します。 |
頭蓋骨に穴を開け、血液のかたまりを取り除きます。 |
正常圧水頭症 |
脳の中を流れる髄液が脳室にたまってしまうことで、精神活動の低下、歩行障害、尿失禁などの認知症の症状がでます。 |
カテーテルを差し込み脳室に溜まっている過剰な髄液を抜き取ります。 |
甲状腺機能低下症 |
喉にある甲状腺の機能が低下し、ホルモンの分泌が減ると、精神的な落ち込みなどが見られます。 |
ホルモン剤を服用します。 |
脳腫瘍 |
腫瘍が出来てる場所によって、認知症の症状を起こすことがあります。 |
放射線治療で主要を小さくできれば、進行をストップさせることができます。 |
ビタミン欠乏症 |
ビタミンB1、B12、あるいは葉酸などが欠乏すると、注意力・集中力の低下、記憶障害などが起こることがあります。 |
ビタミン剤を服用することでなおります。 |
薬剤の影響 |
ステロイド剤、心臓病のジキタリス剤、胃潰瘍薬、抗がん剤などが認知症の症状を引き起こす事があります。 |
服用を中止することで回復します。 |
アルコール中毒 |
アルコールの飲用によって精神ならびに身体の活動が障害された状態です。 |
心理療法(精神療法)と、必要に応じて薬物療法が行ないます。 |
ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)
次回は認知症の基礎知識Vol.7(認知症と間違われやすい病気の解説)です。
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