~前回~認知症の基礎知識Vol.31(問題行動の原因と対処法⑮排泄の失敗・粗相をする)
本日より認知症の問題行動の原因と対処法について解説していきたいと思います。16回目は「便をなすりつける・不潔行為・弄便」ついてです。
■接し方で大事な3つのポイント
・訴えを否定したり叱ったりしない ・介護者はいつもおおらかな気持ちでいる ・問題行動を誘発している原因を取り除いてあげる |
問題行動にもそれぞれ原因がありますので、単に叱ったりせずにご本人の気持ちを考えて適切な対処をすると良いでしょう。
■便をなすりつける・不潔行為・弄便
症状 |
トイレで大便を指でほじくりだしたり、指についた大便を壁になすりつけたりします。便をしたオムツをタンスに隠したりもします。 |
ご本人の気持ち |
手に便がついたので、拭いて綺麗にしただけなのに、どうしてみんな怒るんだろうか。 |
原因 |
認知症の進行により、嗅覚が鈍ると便が不潔なものという認識が薄れてきます。壁などになすりつけたりする行為は、汚れた手を綺麗にしている行為です。他に原因としてオムツに排便することによる不快感からだと考えられます。 |
対処方法 |
■介護者が排便の介助をする 本人が出来にくくなっている排泄のコントロールを介護者が行います。 ■便が出やすいようにする 便秘が原因で便をいじる弄便になっていることもありえるため、浣腸やお腹のマッサージによって便が出やすいように工夫することも手段として考えられます。 ■原因を探る 食事のあとや就寝前の決まった時間にトイレに誘導すると失敗が減ります。 ■オムツからポータルトイレに変更 オムツに排便することの不快感は容易に想像できます。介護度が高い場合も、排便だけは介助して、トイレやポータブルトイレですることで解消できると考えられます。 |
ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)
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