blog1

介護保険のしくみVol.38(地域包括ケアシステムの仕組みと実現)

このエントリーをはてなブックマークに追加

~前回~介護保険のしくみVol.37(お泊りデイサービス解説と実情)

<進みゆく高齢化>
日本は諸外国と比べても例をみないスピードで高齢化が進んでいます。高齢化率(総人口のうち65歳以上の占める割合)は25%となっており、3,000万人が高齢者です。人口増加は2042年の3,900万人でピークを迎え、その後も75歳以上の人口割合は増加し続けると予想されています。このような状況下で、団塊世代が75歳以上になる2025年以降は国民の医療や介護の需要がさらに増すと見られています。
そのため、国は2025年までに、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。

図1

<地域包括ケアとは>
●地域包括ケアシステムのイメージ
図5

●地域包括ケアシステムの概要
団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう①医療・②介護・③予防・④住まい・⑤生活支援が一体的に提供されるシステムを地域包括ケアシステムと言います。
今後は、認知症高齢者の増加が見込まれることから、認知症高齢者の地域での生活を支えるためにも地域包括ケアシステムの構築は重要です。

●認知症患者の増加数
認知症

●地域包括ケアの5つの要素と取り組み例

5つの要素
取り組みの背景
取り組み例
①医療
在宅医療の充実に向けた連携体制づくり
・連絡会等による医療と福祉の関係づくり。
・在宅医療を推進するため,行政が事務局となり、医師会をはじめとした関係者と話し合う体制を構築。
②介護
安心できる高齢者の在宅生活の実現
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の体制を確保し、計画的に整備を推進。
・認知症に関する正しい知識の普及・周知し、認知症の人と家族を地域で支える仕組みづくり。
③予防
高齢者の居場所と出番の創出
地域包括支援センターによる社会資源を活用した高齢者の居場所づくり(喫茶店や大学の活用)
・リハ職等専門職による訪問で生活機能低下に対応。
④住まい
社会資源の有効活用と低所得高齢者の住居の確保
・都市型軽費老人ホームの整備
・サービス付き高齢者向け住宅の整備
・都営住宅等を高齢者向けへ立替
⑤生活支援
公的サービス以外の地域活動
・地域資源(空き家・空き部屋等)をうまく活用した地域活動(サロンやミニデイ等)の拠点整備
・社協主体の生活支援サービスの提供
・NPO団体やボランティア団体によるサービス提供


地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要です。

<地域包括支援センターの役割>
地域包括支援センターは、地域の高齢者の総合相談、権利擁護や地域の支援体制づくり、介護予防の必要な援助などを行い、高齢者の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的としています。すなわち、地域包括ケア実現に向けた中核的な機関として市町村が設置されています。平成24年4月時点で全国で4,300箇所が設置されています。

<参照ページ>
厚生労働省【地域包括ケアシステム】

ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ)03-5201-3645)

次回は介護保険のしくみVol.39(便利な福祉のポータルサイト『WAM NET(ワムネット)』とはです。

■介護保険関連の記事
介護保険のしくみ(まとめ)
介護保険のしくみVol.1(概要)
介護保険のしくみVol.2(介護保険申請から要介護認定までの流れ
介護保険のしくみVol.3(要支援・要介護のめやすと支給限度額について)
介護保険のしくみVol.4(被保険者の保険料について)
介護保険のしくみVol.5(介護保険料の滞納について)
介護保険のしくみVol.6(上乗せサービス・横出しサービスとは)
介護保険のしくみVol.7(介護保険の単位と地域単価)
介護保険のしくみVol.8(介護サービスの種類)
介護保険のしくみVol.31(要介護・要支援のサービスの違い)
介護保険のしくみVol.32(支給限度額でどのくらいのサービスを利用できるか)
介護保険のしくみVol.33(介護費用の加算・減算とは)
介護保険のしくみVol.34(ケアマネジャー【介護支援専門員】の役割とは)
介護保険のしくみVol.35(介護保険以外のサービスを検討する)
介護保険のしくみVol.36(お手盛り介護の現状について)

■介護サービスの種類
介護サービスの詳細は以下の各ページを参照下さい。☆がついているサービスは定額料金で利用できるサービスです
居宅サービス 地域密着サービス 施設サービス
訪問介護 定期巡回・随時対応型訪問介護 介護老人福祉施設(特養)
訪問入浴介護 夜間対応型訪問介護 介護老人保健施設
訪問看護 認知症対応型通所介護 介護療養型医療施設
訪問リハビリテーション 小規模多機能型居宅介護 居宅介護支援
居宅療養管理指導 複合型サービス 住宅の改修
通所介護 認知症対応型共同生活介護 福祉用具の購入
通所リバビリテーション 地域密着型特定施設入居者生活介護
短期入所生活介護 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
短期入所療養介護
福祉用具貸与
特定施設入居者生活介護

■高齢者施設の解説
介護保険3施設公的な低額施設・住宅民間運営施設
特別養護老人ホーム養護老人ホームグループホーム
介護老人保健施設軽費老人ホーム(A型・B型)有料老人ホーム
介護療養型医療施設都市型軽費老人ホームサービス付き高齢者向け住宅
ケアハウス東京シニア円滑入居賃貸住宅
シルバーハウジング地域優良賃貸住宅
シニア向けマンション(分譲)

■ 高齢者住宅仲介センター日本橋店6つの特徴

✔一都三県(東京・神奈川・埼玉・千葉)に特化)
実際にこの目で見た施設・住宅をご紹介できるようにしております。
✔低価格帯の施設もご用意
生活保護を受給されている方でも受入可能な施設・住宅もご用意いたします。
✔24時間医療対応の施設
胃瘻・気管切開・夜間吸引等の24時間医療対応の施設・住宅もご紹介できます。
✔認知症の方も安心
認知症ケアの環境が整った施設・住宅をご紹介します。
✔自立の方向けの施設
自立されている方でいまの生活に不安がある方へのご紹介が可能です。
✔ご夫婦での入居
ご夫婦で入居できる施設・住宅を探している方をサポートいたします。

メールでのご相談フォームはこちらです。⇒フォーム

コメントを残す



CAPTCHA



ご相談フォームのボタン等
ご相談フォームはこちら
メール受付
高齢者住まいアドバイザー
2018年6月27日(水)発売!

2017年1月27日(金)発売!

2016年2月12日(金)発売!
高齢者向け住まい&介護に備える入門ガイドブック
著者:満田将太 他
内容詳細


2015年3月16日(月)発売! 世界一わかりやすい 介護保険のきほんとしくみ 2015年度版 - 満田 将太
編著:イノウ 監修:満田将太
監修させて頂きました。
  • むすびの家

  • banner