~前回~成年後見制度入門⑦(後見人制度と士業【専門家・第三者】)
<市民後見人とは>
■概要
市民後見人とは、弁護士、司法書士、社会福祉士、税理士、行政書士及び精神保健福祉士といった専門家以外であり、本人と親族関係及び交友関係がなく、社会貢献のため、地方自治体等が行う後見人養成講座などにより成年後見制度に関する一定の知識や技術・態度を身に付けた上,他人の成年後見人等になることを希望している者を選任した場合をいいます。
・詳しくはコチラ→厚生労働省
・Q&A→大阪社会福祉協議会のQ&A
■市民後見人の目的
認知症高齢者や一人暮らし高齢者の増加により成年後見制度の必要性は一層高まってきています。今後は成年後見制度において、後見人等が高齢者の介護サービスの利用契約等を中心に後見等の業務を行うことが多く想定されます。
こうした成年後見制度の課題に対応するためには、弁護士などの専門職後見人がその役割を担うだけでなく、専門職後見人以外の市民後見人を中心とした支援体制を構築する必要があります。
このため、認知症の人の福祉を増進する観点から、市町村において市民後見人を確保できる体制を整備・強化し、地域における市民後見人の活動の推進されています。
■現状
参照:成年後見関係事件の概況-2013年1月~12月-(最高裁判所事務総局家庭局)
上記を見ると2013年では市民後見人の状況は167名と税理士より多いが他の士業よりは少ないというところです。
■市民後見人養成講座
市民後見人養成講座では以下のようなスキルを身につけるための講座を行ない、座学だけでなく実習なども行われます。主催は自治体や大学などとなっています。
①認知症高齢者や知的・精神障がい者に関する理解と接し方 ②成年後見に関連する制度や法律に関する知識 ③後見関連機関の役割と実務の把握 ④後見開始申立や本人の財産管理や身上監護等の実務を行うための知識と技術 |
■地域によるざまざまな取り組み
・東京大学市民後見人養成講座→http://www.shimin-kouken.jp/course/application.html
・横浜市市民後見人養成講座→http://www.yokohamashakyo.jp/ansin/shiminkouken.html
・大阪府社会福祉協議会→https://www.osakafusyakyo.or.jp/kouken/public_guardianship.html
ご不明点や詳細については、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。
(担当:満田(ミツダ) 03‐5201‐3645)
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