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生活保護と高齢者向け住宅・施設について⑦(世帯単位の原則-世帯分離)

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~前回~生活保護と高齢者向け住宅・施設について⑥(持ち家がある場合)

本日は、生活保護の基本原則である世帯単位の原則(生活保護法第十条)について、詳しく解説しようと思います。

<世帯単位の原則>

生活保護は世帯単位で保護を受けられるか否かが決まります。これは、生活困窮という状態が、個人というよりは生計を同一にしている世帯全体を見て初めて把握されるという社会通年に基づくものです。「世帯」とは、同じ住宅に住んで、生計を共にしている者の集まりです。入院している人がいても、いずれ退院して戻ってくる場合は同一世帯となります。しかし、例外的に世帯の一部を他の同居家族と分けて保護することがあります。これを世帯分離と言います。
「世帯分離」と「別世帯」は、よく混同して使われますが、その意味は全く異なります。「別世帯」は、違う家に住んでいて生計が別になっている場合を指します。「世帯分離」は、同一世帯家族の一部を保護することを言います。従って、家族から離れてアパート暮らしをするという場合や、グループホームに入居したという場合には、別世帯として生活保護を受給することができます。

<世帯分離できる場合とは>

世帯分離ができるケースというのは、「生活保護法による保護の実施要領について」(昭和38年4月1日社発第246号厚生省社会局長通知)の「第1 世帯の認定 2」において、8つ限定列挙されています。

<実例>
・長期入院のケース(限定列挙の(5))
長期の入院により医療費が家族の生活を圧迫している場合には、入院している人だけを分けて保護することがあります。

・居候しているケース
これは実際に相談を受けた事例です。
70代のAさんは子供がいなく、甥っ子さんの家に居候していました。年金は月5万円未満でしたが、居候しているおかげでどうにか生活できている状況でした。しかしある日、Aさんは脳梗塞で、体が不自由になってしまいました。そのため、それまでAさんは自立した生活をしていましたが、介護が必要な状況となりました。
色々な事情があり、甥っ子さんの家ではAさんの介護をする余裕がありませんでした。しかし、Aさんの収入では入居できる高齢者向け住宅や施設もありません。そこで、ご家族や担当のケアマネさんは、生活保護の申請を考えました。
ここでネックとなるのが、上述の世帯単位の原則です。
Aさんのご家族は、福祉事務所から「生活保護は世帯単位の原則があるため、申請してもおりない」と言われてしまいました。
そうしたところで我々はご相談を受けました。このとき、Aさんは居候している家では対応ができないため、ショートステイを利用している状況でした。
手段としては2つ考えられました。
1つは、今の段階で世帯分離としてもらいそれから移転をする方法で、もう1つは生活保護でも入居可能なサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)にAさんに移ってもらって、別世帯になってから移転先で保護を申請するという方法です。ただ、後者ですと、引越し費用や入居時の資金が必要なこと、また移転先の福祉事務所から戦略的ととらえられて、申請がおりない可能性が考えられました。
ですので、甥っ子さんには、もう一度今の福祉事務所で再度状況を説明していただくようにしてもらいました。そうしたところ、福祉事務所の方から世帯分離として協議をするという回答をいただきました。
このように状況によっては、居候している場合でも世帯分離できる可能性はあります。

ただし、世帯分離は申請してなされるものではなく、あくまで福祉事務所の判断によってなされる手続きですので、その点ご留意ください。


ここに挙げた実例はほんの一例です。当センターでは生活保護の方やそのご家族からのご相談を多く受けます。
実際の事例は世帯ごとに様々に存在し、ご家族だけでは何が最善か判断しかねる場合も多々あるかと思います。
そのような場合は、是非、当センターまでご連絡ください。

その他、ご不明点等ありましたら、お気軽に高齢者住宅仲介センター日本橋店にお問い合わせください。

~以下今までの「生活保護と高齢者向け住宅・施設について」~

①概要
②生活保護の内容
③生活保護の移管手続き等
④生活保護の目的と原理原則
⑤申請から保護まで

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コメント

  1. 今生活保護を受けています。私40歳、長男19歳、長女17歳(高3)、次女15歳(高1)、三女14歳(中2)、次男11歳(小5)の家族です。私がうつ病で長男が今年の3月の終わりころから統合失調症で入院しています。もうすぐ退院は出来そうですが、ずっと薬を飲み続けて症状を抑えておかなければならない状態で当分の間は働く事は出来ません。私自身も今は働いておりませんが、今後私の体調が良くなることがあれば、私と長女(バイト)と次女(バイト)が働いて生活保護から抜け出せるかもって考えたりするのですが、そういった場合19歳の長男だけを世帯分離で生活保護を受けることは可能なのでしょうかもし可能なのであれば、今の所は家賃が高いので、府営団地に引っ越ししたいと考えていますが、長男は退院出来たとしても、通院をずっとしなければならず、目を離せない状態です。

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