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年金のお話(18)厚生年金基金

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今日の記事は年金となります。
前回の年金記事はこちら⇒年金のお話(17)年金の支給が制限される場合

最近、時折ニュースで「厚生年金基金」という言葉を耳にします。
ニュースの内容は「年金資産が消失した」とか「24億円を使い込んだ」といったろくでもないものばかりですが、そもそも厚生年金基金とは何なのでしょう。厚生年金とは何が違うのでしょうか?
今回はそのあたりについて簡単に解説いたします。

1.厚生年金基金とは
厚生年金基金は年金制度の1つで、国民年金(1階部分)、厚生年金・共済年金(2階部分)にさらに上乗せした3階部分の年金制度です。
厚生年金と厚生年金基金は同じ「厚生年金」という言葉を使っていますが、厚生年金は国が運営する「公的年金」であるのに対し、厚生年金基金は企業が運営する「企業年金」であるという点で異なります。
なお、国民年金の場合は「国民年金基金」が別に存在します。

3階部分厚生年金基金共済年金(職域部分)
2階部分国民年金基金厚生年金共済年金
1階部分国民年金

2.厚生年金基金の設立の要件
被保険者を使用する事業主は、以下の①~④のいずれにも該当する場合、単独または共同して基金を設立することができます。

①適用事業所の被保険者が単独事業主の場合1,000人以上、複数事業主の場合5,000人以上である。
②適用事業所ごとに、そこで使用される被保険者の2分の1以上の同意がある。
③被保険者の3分の1以上で組織される労働組合がある場合、その同意がある。
④規約を作成し、厚生労働大臣の認可を受ける。

上記の条件を満たした企業には厚生年金基金が存在するということです。
2013年11月1日現在では550の基金が存在しています。

3.厚生年金基金への加入
厚生年金基金の設立事業所に使用される被保険者は、自動的に当該基金の加入員とされます。設立時には上記2.②のように同意を求められますが、基金設立後にあらためて同意を求められることはありません。
ただし、次の①②の場合は加入員からは除かれます。

①保険料の負担および納付について、事業主の同意がない高齢任意加入被保険者
(参考⇒年金のお話(3)厚生年金保険の適用事業所と被保険者
②第4種被保険者(旧厚生年金任意加入制度の被保険者)

4.厚生年金基金の廃止の動き
この厚生年金基金については2013年6月、つまり今から5か月ほど前に改正厚生年金法が成立し、制度の見直しが行われています。
この改正はAIJ投資顧問による年金消失事件に端を発したものですが、もともと厚生年金基金は運用実績がふるわず、健全とされる基金は1割程度とでした。本来は3階部分のみの運用であれば国の年金制度とはは無関係ですが、厚生年金基金では厚生年金保険料の一部を厚生年金基金の掛金とし、基金独自の給付に充てる掛金と合わせて運用し支給する「代行部分」が設けられていました。そのため、国の関与が必要とされたのです。

改正の具体的な内容は、財政状況が特に深刻な基金を5年以内に解散させ、母体企業に代行部分を返還させるというものです。それ以外の基金も基準を下回れば厚生労働相が解散命令を出せることとされています。
この結果、法案成立時に約560あった厚年基金のほぼ9割が廃止となる見通しとなりました。

次回の年金記事は年金のお話(19)国民年金基金です。
過去の年金記事はこちら→年金のお話(まとめ)

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コメント

  1. 27年生まれで4月で64歳になります。一部分は64歳からもらえるのですか?その部分の支給額はずっと変わらないですか?

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