今回は年金のお話です。
前回の年金記事⇒年金のお話(10)被保険者・受給権者が亡くなった場合の年金⑤申請
年金をより多くもらうにはどうすればいいか?ということは誰でも考えることだと思いますが、一番わかりやすいのはより多くの保険料をより長い期間にわたって支払うこと、ということになります。
保険料については過去記事で書いていますが、今回はそれらのまとめプラスαについて記載します。
<保険料>
1.原則
年金の被保険者は、その被保険者期間にわたって保険料を徴収されます。
被保険者期間は、国民年金の場合は60歳まで、厚生年金の場合は70歳までとなります。
大雑把に分類すると、サラリーマン等の方は厚生年金保険料を、そうでない方でサラリーマン等の配偶者でない場合は国民年金保険料を徴収されることになります。
保険料がいくらぐらいになるのかについてはこちらの記事をご参照ください。⇒年金のお話(4)保険料はいくら支払うのか
2.国民年金保険料の前納
国民年金の場合、将来の一定期間の保険料をあらかじめ納付することができます。これを保険料の前納といいます。ここでいう一定期間は6ヶ月又は年を単位とされます。
保険料を前納する場合の保険料額は、通常の保険料額よりも少ない金額となります。具体的には年4%の利率による複利原価法によって割り引かれた金額…といってもよくわかりませんね。単純に言うと、1年後の保険料を前納する場合は、保険料額は4%減額されることになります。
前納した後に被保険者が国民年金保険料の対象ではなくなった場合(サラリーマンになった場合など)は、前納した保険料は還付されます。
3.保険料の納付免除
年金をもらうには一定期間の間保険料を納付することが必要ですが、一定の要件に該当する場合は、保険料の納付が免除され、その期間も保険料を納付した期間として扱われます。
国民年金保険料の納付免除については、こちらの記事をご参照ください。⇒年金のお話(5)国民年金の保険料の免除
基本的には、所得の少ない方が免除の対象となります。
厚生年金保険料の場合は「育児休業等期間中の保険料の免除」がありますが、この年金記事では省略しています。
4.保険料の追納
国民年金保険料の納付免除を受けるとその分だけ将来の年金額は減少することになります。しかし、その後保険料を納付することができるようになった場合は、免除の適用を受けた機関の保険料をあとから納付することも可能です。これを保険料の追納と言います。
追納できる期間は過去10年以内の期間とされます。
5.保険料の後納
保険料の納付は滞納して2年で時効とされます(督促が来なければ)。
ただし2012年10月1日2015年9月30日までの間は、時効で消滅した保険料についても過去10年以内であれば納付することが認められています。これを保険料の後納といいます。対象は国民年金保険料です。
6.付加保険料
国民年金の場合、老齢基礎年金とあわせて「付加年金」の支給を受けることができます。
この付加年金を受給するために納付するのが付加保険料です。
通常の年金は保険料納付分を回収するためには約10年ほど年金を受給することが必要ですが、付加年金の場合は2年で回収することができます。詳細は次回以降に記載します。
次回の年金記事は年金のお話(13)保険料②付加保険料と付加年金です。
過去の年金記事はこちら⇒年金のお話(まとめ)
年金のお話(13)保険料①概要
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27年生まれで4月で64歳になります。一部分は64歳からもらえるのですか?その部分の支給額はずっと変わらないですか?