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年金のお話(10)被保険者・受給権者が亡くなった場合の年金①概要

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前回⇒年金のお話(9)年金はいくらもらえるのか②老齢厚生年金
今日は年金のお話です。

前回までは主に老齢年金について解説してきましたが、今回からテーマを変えて被保険者の方が年金をもらう前やもらっている間に亡くなってしまった場合について解説いたします。

老齢年金をもらっている人、あるいはこれからもらえる人が亡くなった場合、それ以後の老齢年金を受給することはできません。それでは、年金をもらうために払ってきた保険料は払い損になってしまうのでしょうか?
結論はNoです。
このような場合に一定の要件を満たした遺族に支給されるのが遺族年金となります。

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以下では公的年金における遺族年金にどのようなものがあるのかについて、簡単に解説します。
長くなるので支給要件等は簡単な記載にとどめ、詳細な解説は次回以降といたします。

<国民年金>
国民年金は公的年金の1階部分にあたる年金です。
国民年金として遺族がもらえる年金には以下のものがあります。

1.遺族基礎年金
亡くなった方によって生計を維持されていた妻または子に支給される年金です。
・子は18歳の3月31日に達する前、または20歳未満で障害等級1級か2級に該当する子に限られます。
・妻は上記に該当する子がいる場合に限られます。

なお、遺族基礎年金は従来は子のある妻のみが対象で、父子家庭は受給することができず、そのため男性差別であるとの声が根強くありました。
そこで2012年(平成12年)8月に成立した社会保障と税の一体改革関連法により、2014年(平成26年)4月からは父子家庭にも支給されることとなりました。


2.第1号被保険者に独自の給付
厚生年金等被用者年金の被保険者を第2号被保険者と言い、その妻を第3号被保険者と言います。
第1号被保険者はそれ以外の被保険者です。主に自営業の方などが該当します。
第1号被保険者が亡くなったときは、一定の要件に該当した場合に以下の給付が行われます。

(1)寡婦年金
寡婦年金は以下の要件に該当する妻に支給される年金です。
・夫の死亡当時、夫によって生計を維持している。
・夫との婚姻関係が10年以上継続している。
・65歳未満である。

(2)死亡一時金
老齢基礎年金・障害基礎年金を受けたことがない被保険者が亡くなった場合に、
その方の遺族に支給される一時金です。
遺族基礎年金を受けられる方がいる場合は支給されません。
寡婦年金を受けられる方がいる場合は、寡婦年金と死亡一時金いずれかの選択となります。

<厚生年金>
厚生年金は公的年金の2階部分にあたる年金で、サラリーマンの方やその配偶者等が被保険者となります。
詳細は⇒年金のお話(3)厚生年金保険の適用事業所と被保険者
厚生年金で受給できる遺族給付には以下のものがあります。

1.遺族厚生年金
遺族厚生年金は亡くなった方の配偶者、子、父母、孫、または祖父母のうち一定の要件を満たした方に支給される年金です。
共通の要件として亡くなった方により生計を維持されていることが必要となります。
また、それぞれの要件として以下があります。
・妻の場合…年齢に関係なく支給
・夫、父母、祖父母…死亡当時55歳以上(支給開始は60歳から)
・子、孫…18歳の3月31日以前または20歳未満で障害等級1級または2級の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていない

以上の要件を満たす場合に、優先順位の高い遺族から支給されることになります。
優先順位は 配偶者と子⇒父母⇒孫⇒祖父母 の順となります。

2.中高齢寡婦加算
遺族基礎年金は要件に該当する子がいない妻には支給されません。そこで、両者の不均衡を是正するために設けられたのが中高齢寡婦加算です。

原則:夫の死亡当時40歳以上65歳未満であること
例外:40歳に達した当時、遺族基礎年金の要件を満たすこと生計を同じくしていること

以上の要件を満たす妻が65歳に達するまでの間、一定の金額が支給されます。

<その他の社会保険給付>
このカテゴリでは年金を主なテーマとしていますが、その他の社会保険に関する給付についてもいくつか簡単に列挙いたします。

1.国民健康保険
葬祭費が支給されます。

2.健康保険
埋葬料、または埋葬に要した費用に相当する金額が支給されます。
このテーマでは対象とはならないかもしれませんが、被扶養者が亡くなった場合は家族埋葬料が支給されます。

3.労災保険
亡くなった方が業務上・通勤途上の災害で死亡した場合、遺族(補償)給付が支給されます。
(業務災害の場合は遺族補償給付、通勤災害の場合は遺族給付というので、ここではまとめて遺族(補償)給付と表現しています。内容は同じです)
遺族(補償)給付では年金または一時金が支給されます。

遺族(補償)年金と遺族基礎年金・遺族厚生年金が併給される場合は、遺族基礎年金・遺族厚生年金は全額支給され、遺族(補償)年金が減額調整されることになります。

また、葬祭料・葬祭給付が支給されます。

次回の年金記事は年金のお話(10)被保険者・受給権者が亡くなった場合の年金②遺族基礎年金です。

過去記事はこちら→年金のお話(まとめ)

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コメント

  1. 27年生まれで4月で64歳になります。一部分は64歳からもらえるのですか?その部分の支給額はずっと変わらないですか?

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