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高齢者と雇用(12)介護休業給付金

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前回の雇用関係の記事⇒高齢者と雇用(11)育児介護休業法の介護休暇

このカテゴリーでは高齢者と関係のある雇用関係の記事について書いています。
前回、前々回は育児介護休業法の介護休業、介護休暇について書きましたが、今回は雇用保険法の「介護休業給付金」についてです。

<介護休業給付金>
1.介護休業給付とは
介護休業給付は、「育児・介護休業法」によって介護休業制度が法制化されたことに伴い、雇用保険制度においても労働者が介護休業を取得しやすくし、その後の円滑な職場復帰を援助、促進することにより 職業生活の継続を支援する制度です。

2.支給要件
以下の要件をみたすことが必要です。
(1)一般被保険者が、対象家族を介護するための休業をした場合である
(2)休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12ヵ月以上
(3)介護休業期間中の各1か月ごとに休業開始前の1か月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていない
(4)就業している日数が各支給単位期間(1か月ごとの期間)ごとに10日以下

一般被保険者の定義は高齢者と雇用(2)雇用保険の被保険者の種類でも書いていますが、大雑把にいうと65歳未満のサラリーマンを指しています。

対象家族の範囲は、介護休業と同様で、労働者の配偶者、父母及び子、祖父母、兄弟姉妹、孫、配偶者の父母となります。祖父母、兄弟姉妹、孫については、労働者と同居し、かつ扶養している人であることが必要です。

「みなし被保険者期間」とは、休業開始した日を被保険者でなくなった日とみなして計算された被保険者期間です。要するに普通の被保険者期間とそんなに変わりませんが、条文上の文言ではそのように表現されています。
なお雇用保険では厳密にいうと「被保険者期間」と「被保険者であった期間」は異なりますが、その説明はここでは省略します。

3.支給単位期間
介護休業期間について支給されます。
ただし、休業を開始した日から3ヶ月を経過する日までに限られます。

4.支給額
(1)原則
休業開始時賃金日額×40% が日数に応じて支払われます。

賃金日額については高齢者と雇用(3)失業手当(基本手当)の日額の計算方法で計算方法を記載しています。
この記事では離職時点での賃金日額の計算方法を書いていますが、介護休業の場合は休業開始日の前日に離職したものとみなして賃金日額を計算します。
休業開始時賃金日額の上限は14,230円とされています。

(2)例外・・・事業主が賃金から支払われた場合
基本的には原則と同じく、休業開始時賃金日額×40% が日数に応じて支払われます。
ただし、休業開始時賃金日額×40%+賃金の額 が休業前の賃金の80%を超える場合、超過額は支給されません。

具体例で見てみましょう。
休業開始時賃金日額が10,000円だとします。簡略化のため、休業前賃金もこれと同額とします。
この場合、介護休業給付金の額は、原則は4,000円です。
しかし、事業主から介護休業期間にも1日5,000円の賃金が出た場合、休業開始時賃金日額×40%+賃金の額=9,000円となります。この金額は休業前賃金×80%=8,000円を1,000円超過することとなります。
したがって、支給額は4,000円-1,000円=3,000円となります。

5.複数回支給の場合
同一の対象家族について介護休業給付金を受けたことがある場合であっても、要介護状態が異なることにより再び取得した介護休業については介護休業給付金の対象となります。
ただし、この場合は、同一家族について受給した介護休業給付金の支給日数の通算が、93日が限度となります。

6.支給申請手続
(1)休業開始時賃金証明書の提出
事業主は、その雇用する労働者が介護休業を開始したときは、その翌日から起算して10日以内に「休業開始時賃金証明書」を事業所の所在地を管轄する職安に提出します。
職安は、「休業開始時賃金証明書」の提出を受けたときは、それに基づいて作成した「休業開始時賃金証明票」を労働者に交付します。

(2)支給申請
労働者は、介護休業を修了した日の翌日から起算して2ヶ月を経過する日の属する月の末日まで(たとえば7月15日に休業を終えた場合は、9月末まで)に、「介護休業給付金支給申請書」に「休業開始時賃金証明票」を添えて、事業所の所在地を管轄する職安に提出します。
この申請は労使協定により事業主が代理申請することができます。


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